ミヤマカタバミ
天川支流上流部の渓流へのエントリー途中で見つけ撮影。
川へと続くスギの植林の林床に点々と生えており、
不思議なことに日陰の部分ばかりで日向部分では見かけることはありませんでした。
掲載の順番は前後しているのですが、この花が今年一番最初に渓で出会った花。
花期も3-4月ということで、上流部のさらに日陰という環境で
偶然訪れた4月中ころが一番の花盛りだったのかも。
この花も葉っぱが独特の形(ひしゃげたハートみたい)なので見ればすぐ分かります。
地域によってピンク色の花を持つ変異種もあるとか。 是非見つけてみたいものです。
昨年秋に家紋にも使われる普通の(?)
カタバミは既に紹介済みです。
そこでも書いたのですが、このカタバミは夜に葉を閉じる習性を持っていて
その様を自分の想いにかけて読んだ古歌があります。
逢ふことの かたばみぐさも 摘まなくに など我が袖の こころ露けき
古今和歌集・詠み人知らず。
詠み人知らずってのが良いですね。
和歌の解釈には毎度、古語辞典を片手にウンウン言いながら読解しているのですが(笑)
この歌の解釈は意訳するにしてもなかなかに難しいものでした
逢うことが難しい =逢うことが
難(かた)い に
かたばみをかけており
袖の
こころ =袖の中心 と 私の
こころ =情愛・気持ち・感情 が掛かり
こころ露けき=(衣の袖が)
露に濡れしっとりとしている と
わたしの(情愛からくる)気持ちは
涙がちである。あなたを想い
涙で袖を濡らしています。
と3つの意が掛かっているなど巧みに言葉と意味が配されています。
この辺が流石! 詠み人知らずでも残った歌だという感じがしますね^^
大意では 『逢うことが難しいあなたの事を想い袖を涙で濡らしてしまいます』 って感じでしょうか。
もうこれ以上は思いっきり勝手な解釈なのですが、
夜に葉を閉じるカタバミの様に
これまで密かに逢瀬を重ねていた夜に、相手方を訪問すると
心変わりした相手によって門が閉じられてしまっていた・・・・
そんな悲しさも込められている様に思えて、なおさらに趣き深く感じられます。
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