夏の長野遠征に向けて過去の記録をゴソゴソ探していると
5年前の夏に出かけた写真が出てきた。
最近、魚釣れ～ず続きで魚の姿がまったく無いBlogなもんで
またまた過去のご威光を借りてひさしぶりに思い出の釣りの話など。。。
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４０歳を目前にしたあの頃はプライベートでホントにいろんな
事があってどうしても旅に出て癒されたかったんだと思う。
ずっと思い出に残る様な夏の旅を・・・。
中央道を塩尻で降り松本に入った頃にはもう随分と日が高くなっていた。
あがたの森公園へと車を滑り込ませこの旅の大きな目的の１つであった
旧制松本高校の遺構を訪れる。
外はうだる様な暑さであったが校内の教室は不思議な静謐さを湛え
凛とした空気が心地よい。
１階のギャラリー兼喫茶室でゆったりと珈琲を飲み次の目的地へ向けて北上する。
車は安曇野を超え左側に大糸線を見ながら信濃大町を過ぎ、
トンネルを抜けるとそこはずっと訪れたかった憧れの地だった。
木崎湖
湖と森、田圃に単線を走る二両編成のちいさな電車。
僕の持つ「日本の田舎の夏」のイメージにもっとも近い場所。
はじめてこの場所を知ったのはアニメーションの美術背景制作会社「草薙」
の原画をちょっとしたご縁で見たのがきっかけ。
その絵から毀れる夏のなんともいえない鮮烈な余韻が心に張り付いて離れなかったから。
いつかこの場所を訪れてみたい。
その想いがようやく叶った。
絵の中にあった沢山の風景をリアルにこの目で見た。
絵よりも何倍も熱い夏がそこに感じられらて、来てよかったなと心底思った。
翌日、木崎湖で釣りをした。
もう１つこの木崎湖で成し遂げたい釣りがあったのだ。
本湖は水温が高くフライでは不利だろうとすこしでも流れのある場所を探し
とある水路を見つけた。
水が合流し白泡の立つ陰際にフォームポッパーをキャストする。
リトリーブを掛けて泡に入った途端
「ガツン ギュゥゥゥゥ－ン」と♯4の竿が絞り込まれる
サイズの割に強烈に引く魚をやっとハンドランディング
念願のスモールマウスバス。
あの夏の旅は現在から振り返ると、固まり停滞（とま）ってしまった
自分の「心の時間」の解放だったんだと思う。
釣りをしたのは１時間にもみたいない間で、１匹スモールを釣って
これで充分と竿を置いた。
このあと、白馬方面へと向かったはずなのだがその事はあまり覚えていない。
木崎湖を離れると同時にもう夏の旅は終わったのだ。
リリースする時に感じた真夏とは思えないほど冷たい水の感触と
シャンシャンと鳴き響く蝉の声は 共に、 深く、今も僕の記憶の中に。
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